【近年の入試問題傾向】
理科は「暗記科目である」ととらえられてしまうことがありますが、最近の中学入試では重箱の隅をつつくような高度な知識のみを問う問題はほとんど出題されていません。それよりは、「最低限の知識を身に付けた上で、与えられた説明文・表・グラフを読み取り考える問題」や、「身近な事柄や時事ニュースに興味・関心を持ち、疑問点を調べて解決していける力を見る問題」が多く出題されています。これらの問題は、与えられた資料を分析し、自分が身に付けている知識を用いて、推測しながら誘導にのって解き進めていかなければ正解にたどり着くことはできません。このような問題は、点差が大きくつくので、今後の入試でも出題され続けると思われます。
上記のような思考を重視する問題が増えてきている一方で、知識を問われる問題においては、単純に言葉が難しい問題や、教科書・テキストレベルをはるかに超える問題は少なく、標準的な知識が正確に身に付けられているかどうかを試す問題が出題されてきています。つまり、コツコツと目標に向けて努力を続けてきた受験生にとっては解き易く、取り組み易い問題が多いということです。
2008年に出題された問題を1題紹介します。
「水は酸素と水素の粒子が結びついてできた物質です。酸素や水素の粒子にはいくつかの種類の粒子が存在します。ここで、水の粒子は図のように、水素、酸素、水素の順に結びついており、酸素の粒子が2種類、水素の粒子も2種類あるとします。水の粒子の種類は何種類になるか答えなさい。
(考え方)
気体の酸素は、酸素の粒子2個で1個の気体の粒子を作っています。 (○○:気体の酸素の粒子)
酸素の粒子が2種類(①と②)あるとすると、気体の酸素の粒子は①①、①②、②②の3種類になります。」 (2008年度 日本大学豊山女子中学校・図省略)
【スタジオキャンパスの指導方針】
まず、全般について述べます。スタジオキャンパスは少人数で授業を行う進学塾です。このメリットを活かし、可能な限り実物を見せたり、一緒に実験を行ったりしながら、和気藹々と授業を行っています。理科に限らずどのような場合でも同じことだといえるのでしょうが、物事を思考するためにはしっかりとした“知識”が必要です。よって、スタジオキャンパスでも知識を軽視してはいません。入試で必要なもののみに限らず、必要であれば高校や大学レベルの知識も交えながら、確認を行っています。とはいえ、扱う知識の量が膨大になると、「一番大事な情報」が見えづらくなってしまいます。実は、中学入試をチャレンジするお子様のほとんどがこの状況に直面する可能性が高いようです。よって、スタジオキャンパスではこの問題を大きく取り上げ、対策を練りました。ずばり、情報の取捨選択です。我々スタッフの経験・分析にもとづき、細心の注意をはらいながら徹底的に選択しました。一般的な塾で記憶しなければならない知識量よりも、かなり絞り込むことができたはずです。「近年の入試概況」でも述べましたが、今の入試で最も必要なのは「本質を理解する力」と「情報を活用する力」の育成です。よって、授業では、「理解を深めるための発問」や「作業」にできるだけ時間をかけて進めていきます。具体的には「問題文をよく読み、条件や説明をしっかり理解しようと努めた上で、自分なりの仮説を立て、事象の分析・考察を進め、さらにその過程で出てきた不明点・疑問点・矛盾点に関して、自ら調べてまとめ上げ、その結果を自分の言葉で表現する」というように鍛えます。この作業を学年によってレベルを変えながら行っていくとお考えください。
次に、学習のスタイルについて述べます。スタジオキャンパスの理科の学習では、特に「復習」に重点をおいて授業を行っています。復習を行う教材の代表は、授業の冒頭に実施する「実力UPテスト」です。「前回の授業の確認」と「今までに学習してきた単元の確認」を行うためのテストです。せっかくがんばって学習して習得した知識やテクニックも、残念ながら時間がたつと薄れてきてしまうものです。それを少しでも防ぐためには定期的な復習が必要不可欠であるといえます。現在通塾されているお子様方は、このテストに取り組むことで総合的な実力がついてきています。
最後になりますが、理科の学習材料は身の回りにたくさん存在しています。「好きこそものの上手なれ」とよくいわれますが、興味があれば色々なものに視点がむかうようです。道端で花を見つけ、急いで家に帰り、図鑑で何という花かを調べるというような、「上手な理科の勉強」ができるお子様に育てていきたいと考えております。














